どうもみなさまオハコンバンチワ。ペロでございます。
語彙力のないタイトルですいません。
でもそうとしか言えないくらいやばいんですよ「血の轍」第3集が。もうエゲつなさすぎてページ開くのが重い重い。
第2集もラスト2話で激重だなーと思ってましたが比じゃないですね。第3集の破壊力はもう頭痛がするレベルできつい。「吐きたいけど吐けない」ですよ本当に。
前回も全く同じこと書きましたが「血の轍」を楽しみにしてる人、もしくは押見修造氏のファンで「どんなのだか調べてみよー」ってこのブログにきた人は今すぐブラウザを閉じてさっさと買いにいった方が良いです。絶対に単行本で。
それでも悩んでる人、たまたまこのブログにきた人は今回も極力ネタバレをさけて紹介しますのでちょっとでも興味が出たら買ってみることをおすすめします。
第1集と第2集に関してはこちらの記事で紹介していますので是非どうぞ。
それでは!行ってみよう!
押見修造「血の轍」第3集 あらすじ
そして、「究極のマザコン」が生まれる…
自我を吸い取られた静一はママの玩具としての生活を受け入れる。
わずかでも自己を主張すれば思いもよらぬ「攻撃」が待ち受ける
そんな“母親地獄”の日々の中で静一の精神は徐々に蝕まれてゆく…
メディアでも大反響!「惡の華」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の押見修造が更に深化した最新作!「究極の毒親」第3集!引用 : Amazon
「血の轍」第3集での個人の世界の違い
相変わらず帯がヤベェな。
でもこの帯の言う通り、今回の第3集で「究極の毒親」に母・静子は見事にクラスアップするわけですが、第3集では全ての登場人物の個々の世界がものすごくコントラストがはっきりとわかるように描かれています。
静一の父やラブレターをくれた由衣子、しげるとしげるの母、そして学校のクラスメートと主人公である静一の世界のコントラストがあまりにも激しく、それゆえに静一の状態や心境の異常さが余計な描写を一切せずとも吐き気がするくらい伝わってきます。
他の登場人物と静一が絡むたびに静一を取り巻く「異常な何か」がどんどん浮き彫りになり、正体不明の不安と恐怖がどんどん増していく。他のみんなとの大事な共通項がもうぶっ壊されちゃってるんですよね。静一くん。
これをセリフなんてその辺のマンガの5分の1くらいしかつかってないんじゃないかって言うくらい少ないのに、絵と間で伝えるこの手腕は素晴らしすぎる。特に人の表情で伝える力がマジで半端ない。
特に、静一くんが吃音を発症させてしまうところなんか押見先生自身も吃音の経験者ということもあってか、表情の描き方が本気で心エグられる。一歩間違えたらホント泣いちゃう勢い。
この感覚なんなんだろうなー。他のマンガであったっけこんなのー。初めてなんだけど。初めて過ぎてうまく説明できません。役立たずですすいません。
「血の轍」第3集にみる最小単位で最大限の世界
まぁ、静一くんのその大事な共通項をぶっ壊してるのはお母さんなんですけどね。
第2集までは「母性がモーレツ!」って思って読んでいたのですが、もう狂気ですよ狂気。ヤベぇよこのお母さん。
第17話を最初は普通に読んでても「あーこのお母さんやっぱヤバいなぁ」くらいに思ってたんですが、17話のタイトルに気づいた時に全身寒気ですよ。そんなトラップかましてくるんですか押見先生。
だいたいどの男の子もそうだと思うんですけど、母子って言う世界が最小であり最大なんですよね。その最小単位が自分だけになった時が「親離れ」って言われるもので、それまでの母子の常識は世界の常識にも勝るっていうくらい強烈なもの。
その強烈な母子の関係がここまで異常だと、反抗も助けを求めるものできずに壊れながら染まる一方になってしまう。うわー。
そして、第3集後半で静一くんがやっと母・静子に拒絶をしめすのですが、トリガーになるのがフィルジカルな内面への侵入というのもさすが押見大先生。生々しくて湿度高いっす。
まぁ、そんなのでどうにかできるお母さんじゃないんですけどね。ていうかもうどうにかなっちゃってますし。
「血の轍」第3集 まとめ
というわけで、 「血の轍」第3集は一言で言うともう「狂気」です。
どこまで加速するんでしょうかこの「狂気」は。
そしてこの「狂気」はこれから何を生み出していくんでしょうか。
いやマジで「血の轍」ぶっちぎりで今年の1位だと思う。リアルタイムで追えるのが本当に嬉しい。
あと、表紙広げるとお父さん出てくるギミックも手が込んでて素敵。
でもマジで人におすすめしづらいよなーこのマンガ(するけど)